住まい創りのコンセプト


どうして木を使うのか?

 

私たちが創る家は木をよく使います。

特に杉材を取り入れることをお勧めしています。

杉材は断熱性に優れ、消臭、調湿、調温機能など様々な効果があります。

また近年の研究ではストレスの低減やアレルギーの改善効果などもわかってきました。

木の香りが心地よいのは理由がある。

そんな無垢材で包まれた優しいい空間の家を職人の手で造りあげています。

また、室内の壁には昔ながらの漆喰の塗り壁で仕上げます。

漆喰には目に見えない小さな穴が細かく存在していて、

湿度の調整や消臭、殺菌効果があり室内を快適に保つことができるのです。

こうすることで室内に化学物質を発生する建材が存在しないよう努めています。

強制的に換気を行ったり、エアコン1台で家が快適など機械設備に頼らない、

自然で体に優しい家創りを実現しています。

 

見えないところにも無垢を使う。

 

家の機能性を保つ無垢材ですが実は耐久性を上げることにつながっています。

木の耐久年数ってご存じでしょうか?

木は伐採されても実は生きています。自らが虫に食われないように、腐食しないように養分をゆっくりゆっくり出し500年から800年かけて朽ちているのです。

日本最古の木造建築として法隆寺などがあげられますが、こちらの木材は600年以上前の物が使われていたことが確認されています。

現代は新建材といった合板類であふれた効率の良い家造りが主流となりました。屋根下地には構造用合板(コンパネ)を使い床には根太レス施工による合板を敷き、そこに合板のフローリングを施工します。また扉から窓枠にはMDF(木のチップを圧縮ボンドで固めたもの)が使われています。どちらも湿気や紫外線に弱く日本の多湿の環境には不向きだと考えています。そのため現在の住宅の寿命は30年と言われるようになりました。

実際に60年前の住宅にはほとんど建材が使われていませんので手入れ不足からの劣化や地盤調査や改良という考え方が当時はなく基礎の沈下などが少しあり家が傾いている程度です。

築30年前の住宅からリフォーム依頼が多いものが「床が腐ってべこべこしているので張り替えてほしい。」という依頼です。

現地を調査すると腐りは見つからず使われている合板フローリングが劣化(合成樹脂ボンドが剥がれている)により強度不足になっていることが多くあります。また屋根施工業者さんからは合板を屋根下地に使っている屋根の修繕は築25年から30年の家では大規模な修繕が必要になることもあるという現場での声を聞きます。屋根は外気の影響を一番うける箇所です。無垢の下地で施工されている家では雨漏りさえしていなければ100年もそれ以上も屋根を支えてくれます。

こういった経験から見えないところにも無垢材だけを使うことで家の耐久性を上げることができ、リフォームがいらない孫の代までも残していけるそんな家創りをおこなっています。